相続専門税理士が語った!
相続争いの最少額は50万円!の詳細とは?

そもそもそれ、税理士いらねぇぇ!!!!

と思わずツッコミ叫んでしまったある日。弊社の相続税担当者から言われた衝撃的一言が「50万円の遺産でトラブルになったことがある」という話でした。

たった50万円、されど50万円で仲良かったはずの家族が崩壊した話です。

そもそも相続税は3,000万円+(600万×法定相続人数)から

そもそも、相続税がかかるのは3000万円+(600万×法定相続人数)になります。

法定相続人というのは、法律で認められた相続人数のことです。

父、母、子、子…という家族の父が亡くなった場合は、母と子2人が法定相続人で、今回は3名が法定相続人になるので、4,800万円が相続税の基礎控除となります。

なので、表題の50万円では相続税はかからないので、税理士の出番はない…はずなのに、何故か巻き込まれてしまったらしい。その理由は後ほど・・・

どうして相続争いになってしまったのか?

筆者

50万円なら、仲良く分けたら良くない?

と、そう思ったのですが、そうはいかなかったらしい。

母、長男、長女…という家族で、今回は母が亡くなりました。

父が10年前に亡くなって、そのときに実家を売却し、母、長男、長女…という家族で、今回は母が亡くなりました。父が10年前に亡くなって、そのときに実家を売却し、法定相続分で、母5割、長男2.5割、長女2.5割で円満相続をしました。

母は長女が引き取りますが、母はお散歩中に転んで怪我をしてしまい、それがきっかけで寝たきりや認知症も。それでも長女は献身的に介護をしますが亡くなりました。

その後、葬儀や四十九日等々が終わり、長男が長女に相続の相談を持ちかけたところ、遺産は50万円だった…というわけです。

沢山あったはずの遺産がこんなに少ないのは長女が使い込んだんだ!という長男
お母さんを楽させるために入れたベッドや家の改築費も考えろ!という長女

両者は泥沼になってしまった…という話でした。

実は、長女、医療費控除を毎年行っていたので、領収書や支払い明細を色々と残していたのもありました。生活費は生活費で、ざっくりとつけていました。こうして疑惑を晴らすことは出来ましたが、一生懸命介護したのに、結果的に言われたのがコレ???寝たきりになってからは一度も会いにも来なかったくせに…という気持ちからこの兄妹は疎遠になってしまったそうです。

親の面倒を見る方は領収書を大切に!!

今回は親の面倒を見た方が誠実な方で、きちんと領収書を残していたから、誤解を解くことが出来ました

実は、その医療費控除、弊社がやってたんです。長女の旦那さんが弊社のお客様なんです。
長女の旦那さんと母は血がつながっていませんが、同じ家に住み、一緒の食卓を囲んで、寝食ともにしていたので「生計を一にしている親族」ということになります。母は遺産があっても、収入はなかったので、扶養にも入れていたし、旦那さんの確定申告の医療費控除として母の医療費はもちろん、長女家族の虫歯の治療もしていました。
日頃の確定申告ってめんどいなぁって思いがちですが、面倒な資料・作業の結果、税金が軽くなった上、お客様ファミリーの誤解をとくきっかけになりました。

にしても10年分もよく貯めておけましたよね。すごいです。もしかしたら長男の性格を知っていた…のかもしれません。

私自身、親の面倒を見る日が来るのかわかりませんが、親の面倒を見るときはきちんと領収書を残しておこうと思いました。

※お客様の個人情報等保護のため、本件はフェイクを交えております。ご了承のほどお願いいたします。

投稿者プロフィール

YFPクレアグループ
YFPクレアグループ
税理士法人、行政書士法人、社労士事務所などのグループです。
税制は複雑化していく一方で、税理士を必要としない人々の税に関する知識は更新されていない…と感じ、より多くの人が正しい税知識を得て、よりよい生活をしてもらえたらいいなぁと思って開設したサイトです。専門用語には注釈をつけたり、いつも払っているだけの税金のその先も知ってもらえたら嬉しいです。

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