こんにちは。わかる税編集部です。
こう見えて(?)わたくし、税理士法人YFPクレアに勤めて10年になります。
入社以来、ほぼ毎年確定申告をしているのですが、今年ついにやらかした!!超やらかしたんですよ。
仕事中に税務署から電話が来たんですΣ(゚∀゚ノ)ノキャー
いや、税理士事務所に勤めていれば、税務署からの電話なんてしょっちゅう出るんです。
それこそ聞いたことないような地名の税務署とか…遠い北の大地からのお電話とか…本当にたくさん受けるのですが、自分のスマホに税務署からの電話は初めてでした。
今回はそんな話を書きたいと思います。
最初に分かる結論
納税した金額、まるっと返却してもらえました!
始まりは確定申告
贈与税。税理士からのアドバイス「贈与税は払っておけ!」
今回、贈与税の申告がありました。
社内を見渡せばあらゆる税の専門家が在籍しており、もちろん相続の専門家もいます。そんな相続専門家からのアドバイスですが、
「贈与の場合、110万円以下だと税金がかからずに親から子へ、お金をあげることができます。
ですが、これだとお金の動きが不鮮明になり、相続時の税務調査が面倒なことになるから、ちゃんと納税してたほうが後々面倒にならないよ!」
と、アドバイスをしています。
相続税の税務調査ですが、法人や個人の事業に対しての税務調査よりも入る確率が非常に高い税金です。なんと5人に1人は税務調査が入る!と言われているので、私もビビり散らし、あえて税金を納めて穏便に…と思って贈与税の申告を行いました。なお、税務調査には主に2パターンあって、1つはお尋ねというハガキがきて、資料を持って税務署に行って終わるパターン。これは簡易な接触といいます。もう一つは税務調査官がやってきて、資料等々をゴソっと見ていく実地調査です。
私の父親も相続時に簡易な接触のお尋ねのハガキがきたので、資料をもって税務署に行ったそうです。なお、その時は祖母の相続でしたが、祖母が住んでいた土地は既に父のもの。建物は50年前のもので価値なし…という相続税0円の相続で、すべて父が手続きをしたそう。相続税0円でもお尋ねは来るので、悪いことをしよう…とか考えるのはやめましょうね!!
さて、話は戻します。
税理士法人YFPクレアの一員として、恥ずかしいマネはできません!
そんなわけで2月15日…確定申告の幕開け早々、私は勇んで確定申告を開始。
夜中1時、眠気と戦いながら最後の送信。これで終わった…
と思ったら
「納税方法の選択」という画面があらわれた!!
そう…今までの確定申告といえば、還付がメインだったので、「え?納税?」と寝ぼけたことを一瞬思いつつ、ここは税務コラムニストの知識で…よぉし!クレカで支払おう!(手数料はかかるけど、ポイントつく分オトク!!)と思ってクレカをクリック…
クレカは手数料が上がった事実を知る!
納付税額 | 決済手数料(税込) |
---|---|
1円~10,000円 | 99円 |
10,001円~20,000円 | 198円 |
20,001円~30,000円 | 297円 |
30,001円~40,000円 | 396円 |
40,001円~50,000円 | 495円 |
還元率1%のクレジットカードの場合、10,000円で100ポイントつきますが、99円の手数料がかかるなら実質マイナスではないか!!前は手数料0.8%だったのですが、なんとびっくり1.0%にかわってしまったのです。(令和7年からです)
ということを寝ぼけ眼で気づき、クレカで支払うのを一度断念をします。
そして、その後の記憶がない…
3/14 あ!!納税しなきゃ!!
そして3月14日。確定申告締め切りギリギリになって思い出しました。納税をしてない!しないと!!と思って納税方法を探すもない!!ついでに確定申告を見てたら、間違いも発見!
あちゃ~汗
修正申告も無事に済ませて確定申告終了!とおもってた。
4月。仕事中に怪しい電話
表示されている番号が地元の番号だったので、念の為検索をしてみると…●●税務署と表記されてるではないですか!!
脂汗を流しながら折り返すと、最初に電話かけた人ではない人が電話に出たようですが、あっさりと話は通じました。
- 名前
- 電話番号
といった簡単な個人情報を確認の上、話が続きます。簡単に要約すると
「✕✕子さんの名義で●●円の納税が2回あるコレ何?」
という内容でした。ここで私が犯したミスを書くと
- 子どもへの贈与だったから「子どもの名前で」納税すべきところをウッカリ私の名前で納税してた
- 最初に2月に申告したときに、寝ぼけながら納税してたけど眠すぎて忘れてた
- いつもは決まったクレカで支払っていたけど、手数料が上がったことでいつもとは違う方法で納税してて、あとから確認ができなかった。メモも残していなかった
だいたい税金の納付書が届くとインターネットバンキングか、クレカか、QRコードでサクッと納税をしています。
その場合、コンビニ納付などとは異なり、ハンコでわかりやすく「この支払い終わったぜ!」とはならないので、必ず毎回いつ、どの方法で支払ったかをメモしていたのですが、肝心なときにし忘れていました。
で、更に、今回はじめて、子どもの確定申告をしたのですが、子どものマイナンバーカードではe-taxは出来ないんです。最後に電子的に送る事はできず、印刷して郵送することになる。これもややこしくした原因の一つだったと感じております。
結果的に返却。
ウッカリ納税しすぎてしまったのですが、2週間程度でハガキが届き、マイナンバーに登録している還付用の口座にバッチリ振り込まれていました。
ああーよかった!!
マイナンバーに給付とか還付用の銀行口座を登録しておくと、給付金も還付金も今回のような返却時もとても便利です。
私の過ちにより、税務署職員の皆様には多大なご迷惑をおかけしてしまいましたが、ちゃんと登録してたのだけは私、グッジョブ!と思いました。登録してたのもあって、返却は早かったようです。
子どもへの贈与税だけど、親が税金を払った分はお咎めなしだった!
職業病なのか…つい細かい事を考えて
「子どもへの贈与税だから子どもが本来だと税金払うべきじゃね?
あれ?これ、親が払ったらコレも贈与税で申告しないといけないの?」
と、つい考えてしまいましたが、その電話で一応確認したところ別に問題はないそうです。
納税意識がある納税者には優しい!!!
ちょっと税務署が好きになりました(笑)
確定申告のミスは教えてくれないから要注意!
今回、2度も納税をしてしまい、納税意識高い系と税務署に要らぬ主張(?)をしてしまった私ですが、実はお恥ずかしながら住民税でも2回納税したことがあり、その時は市役所から手紙で「返しておきやしたぜ」と頂きました。ちなみに、そのときは通信エラーが発生してしまい、最後の画面まで遷移しなかったから2度払ってしまったもの。きっとそういう方もいるはず。
今回は所得税だったので、税務署から。住民税は市役所の市県民税課からでしたが、納税をウッカリ複数回してしまった場合はちゃんと返却してくれるようです。今回、手数料がかからないインターネットバンキングで納税してたため、手数料については分からないですが、手数料は戻ってこないでしょうからご注意を。
一方、私は税理士事務所の営業マンとして、色んなお客様の確定申告を拝見したことがあります。
たまに「コレであっていますか?」と言われる事があるのですが、手書きの確定申告の場合、誰もが控除できる基礎控除とかが空欄になってしまっていることもあります。
慣れている人がみたら一瞬で「あ!」と分かる部分なのですが、税務署からは一度も指摘はなかったそうです。(いつも郵送で終わらせていたそう)
確定申告で、税金が増えるミスは指摘しない。
だけど、税金を複数回納めてしまうと、ちゃんと返却してくれる。
自己申告は2回ともしていないけど、還付されてた。
税務署は納税意識がちゃんとある人には優しいんだな…って思った経験でした。
投稿者プロフィール

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税理士法人、行政書士法人、社労士事務所などのグループです。
税制は複雑化していく一方で、税理士を必要としない人々の税に関する知識は更新されていない…と感じ、より多くの人が正しい税知識を得て、よりよい生活をしてもらえたらいいなぁと思って開設したサイトです。専門用語には注釈をつけたり、いつも払っているだけの税金のその先も知ってもらえたら嬉しいです。
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