【学生バイト必見】2025年から年収の壁が変わる!
もう103万円は気にしない?今の学生の年収の壁ってどこにある?

はじめに

「バイトを増やしたいけど、年収の壁が心配…」「親の扶養から外れたくない」
そんな悩みを持つ学生の皆さんに朗報です!

2025年(令和7年)の税制改正で、学生に関係する「年収の壁」が大きく変わりました。これまで「103万円を超えると損」と思っていた方も、これからはもっと自由に働ける可能性があります。

この記事では、最新の制度をもとに、学生が知っておくべき「6つの年収の壁」とその影響について、正確かつわかりやすく解説します。

1. 所得税の壁:103万円 → 160万円に引き上げ!

これまで年収が103万円を超えると、所得税がかかるとされてきましたが、2025年からは「160万円」まで非課税となります。

これは、「給与所得控除」と「基礎控除」がそれぞれ65万円・最大95万円に引き上げられたことによるものです。

施行スケジュールにも注意

  • 対象となるのは2025年1月~12月の所得
  • 年末調整で反映されるのは2025年12月分から
  • 給与の源泉徴収額表は2026年から変更

2. 住民税の壁:100万円 → 110万円前後に(自治体による)

住民税の非課税ラインも引き上げられ、一般的には110万円前後が目安となります(※2025年度以降適用)。
ただし、住民税は自治体ごとに基準が異なるため、正確にはお住まいの市区町村で確認する必要があります。

勤労学生控除は引き続き利用可

住民税における「勤労学生控除」は現時点では廃止されておらず、一定の要件を満たせば適用が可能です。

3. 社会保険の壁:106万円 or 130万円(加入条件は“働き方”にもよる!)

学生バイトでも、働き方や収入によっては社会保険(健康保険・厚生年金)への加入が必要になる場合があります。

加入義務が生じるのはこんな人(チェックリスト)

以下すべてに当てはまると「106万円の壁」を超えたと判断され、勤務先での社会保険加入が義務化されます。

  • 従業員数51人以上の企業に勤務している
  • 週の労働時間が20時間以上(例:1日4時間×週5日など)
  • 月収が8.8万円以上(年収目安:約106万円以上)
  • 継続的に働く予定がある(2か月以上の見込み)

上記に該当しない場合でも、年収130万円を超えると親の扶養を外れて、自分で保険に加入する必要があります。

4. 親の扶養控除の壁:「特定親族特別控除」の新設!

2025年からは、「19歳~23歳未満」の大学生等を対象に、特定親族特別控除(仮称)が創設されました。

学生の年収控除内容
~150万円まで扶養控除63万円を満額適用可
150万超~188万円所得に応じて控除額が段階的に減少
188万円超扶養控除の適用外

これにより、「アルバイトでしっかり働いても、親の扶養控除をある程度維持できる」仕組みが整いました。

5. 勤労学生控除の注意点(2025年以降)

勤労学生控除は、これまで学生本人が年末調整や確定申告で申告することで、所得税を軽減できる制度でした。

しかし、2025年以降は以下の理由により、実質的に使いづらくなります

  • 基礎控除+給与所得控除で非課税枠が160万円に拡大
  • 勤労学生控除の適用要件(所得85万円以下)をほとんどの学生が満たさなくなる

非課税枠が160万円に上がったため、適用する前に非課税になる人が大多数。これまで年末調整などで申告して利用していた人も、今後は利用の意味が薄れる点に注意が必要です。

6. 社会保険と手取りの落とし穴

年収160万円まで非課税とはいえ、社会保険の加入ライン(106万円 or 130万円)を超えると、かえって手取りが減ることもあります。

ポイントは「勤務時間と企業規模」

  • 小規模な会社で週20時間未満の勤務なら、160万円まで働いても社保加入義務なし
    たくさん働いた分だけ得
  • 大企業で週20時間以上勤務している場合は、106万円超で社保加入
    保険料天引きで手取りが大幅に減る

「自分が社保加入対象かどうか」を確認した上で、年収と勤務スタイルを決めることが重要です。

7. ただし、年末調整でこれらの税制が反映されるのは2025年12月から!!

もし仮に10月にバイト辞めてその時点で、「源泉徴収票」を受け取ったとしても、これらの税制(社会保険は除く)の反映はされません!!

源泉徴収票で反映される様になるのは2025年12月1日からです。

10月まで働いて、今年はもう働かないよ!という人は…

  • 100万円以下なら → 大丈夫!住民税も所得税も申告不要です!
  • 100~103万円未満なら → 所得税は0円。住民税がかかります!それも7000円くらい!高い!詳しくは「年収の壁を意識して102万円まで働いたら住民税がきた!なぜ?」確定申告をしましょう!!
  • 103万円以上 → 所得税も住民税もこのままではかかってしまいます!確定申告をしましょう!!

もしくは、10月に辞めたけど、11月に別のところでアルバイト始めたよ!というケースでしたら、そこに10月までの源泉徴収票を提出したら合算した源泉徴収票を作ってくれます。

心配だったら確定申告をしましょう♪

学生で確定申告…って不安かもしれませんが、マイナンバーカードと、それを読み取れるスマホがあれば布団に寝っ転がりながらでもできます。社会に出たら確定申告をする機会も増えるし、今のうちに経験をしておくのもいいと思いますよ!

まとめ:働き方と収入のバランスがカギ!

年収ライン内容ポイント
~103万円旧制度の壁現在は実質的に意味なし(改正済み)
~110万円前後住民税の壁自治体によって差あり
~130万円扶養・社会保険の分岐点社保加入・扶養外れの有無に注意
~150万円親の扶養控除を満額維持できるライン特定親族特別控除の対象
~160万円所得税非課税の上限社保加入条件を満たさない範囲なら最も得

おわりに:制度を知って、ムダなく稼ごう!

税制改正で働ける幅は広がりましたが、「たくさん働けば得」という単純な話ではなく、社会保険や扶養などとの兼ね合いで損得が変わります。

勤務先の条件・勤務時間・家族の状況などを踏まえて、自分にとって最適な働き方を選びましょう!

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投稿者プロフィール

YFPクレアグループ
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税理士法人、行政書士法人、社労士事務所などのグループです。
税制は複雑化していく一方で、税理士を必要としない人々の税に関する知識は更新されていない…と感じ、より多くの人が正しい税知識を得て、よりよい生活をしてもらえたらいいなぁと思って開設したサイトです。専門用語には注釈をつけたり、いつも払っているだけの税金のその先も知ってもらえたら嬉しいです。

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