車を所有していると、必ず関わってくるのが「自動車保険」です。
とはいえ、

  • 自賠責保険って何を補償しているの?
  • 任意保険は入らないとダメ?
  • 正直、違いがよくわからない

という方も多いのではないでしょうか。

ここでは、自動車保険の基本である
「自賠責保険」と「任意保険」の違いを、できるだけわかりやすく解説します。

自動車保険は「自賠責保険」と「任意保険」がある

自動車保険は大きく分けて2つあります。

一つは「自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)」です。これは強制保険として、自動車を使用する際に契約が義務付けられています。

もう一つは「任意保険」と呼ばれ、自賠責保険では補償されない部分をカバーしてくれる保険です。任意保険は強制ではありませんが、自賠責保険のうち、75%が任意保険に加入しています。

自賠責保険とは?【すべての車に義務づけられた保険】

自賠責保険は、正式には「自動車損害賠償責任保険」といい、法律で加入が義務づけられている保険です。

自動車はもちろん、バイクや原付も自賠責保険は必須です。

交通事故の加害者側が「お金ないから被害者にお金、払えませんから払いません!」となってしまうと被害者が全く救われません。そうならないためにも被害者救済するため、車を所有する人に対して法律で義務付けられています。

また、自賠責保険に加入しないと公道を走ることはできません!未加入での運転は法律で罰せられます。

自賠責保険の補償内容

自賠責保険で補償されるのは、事故の相手方の人身損害のみです。

具体的には、

  • 相手の治療費
  • 休業損害
  • 慰謝料

などが対象となります。

保険金額は下記の通り、限度額が決められています。

傷害・・・120万円まで
死亡・・・3,000万円まで
後遺障害・4,000万円まで

自賠責保険で補償されないもの

一方で、次のものは補償されません。

  • 相手の車や物の修理代
  • 自分や同乗者のケガ
  • 自分の車の修理代

また、支払われる金額には上限があり、重大な事故では補償額が足りなくなるケースもあります。

自賠責保険は「最低限の人身補償」と理解しておくとよいでしょう。

任意保険とは?【現実的なリスクに備える保険】

任意保険は、その名の通り加入が義務ではない保険です。しかし実際には、多くのドライバーが加入しています。

その理由は、自賠責保険だけでは現実の事故リスクに対応しきれないからです。

対人賠償保険

事故で相手をケガさせたり、死亡させてしまった場合の補償です。
自賠責保険の上限を超える部分をカバーします。

特に、相手を死亡させてしまったり、重度の後遺障害を負わせてしまうなど、重い事故では賠償額が非常に高額になるため、補償額は「無制限」で加入するのが一般的です。

対物賠償保険

相手の車や、ガードレール・建物・店舗などを壊してしまった場合の補償です。車同士の事故だけでなく、コンビニやに突っ込んでしまった、といったケースも対象になります。高級な商品を輸送中の車や高級品を販売するお店などに衝突なども対象となります。

こちらも高額賠償になることが多いため、無制限での加入が基本とされています。

人身傷害保険・搭乗者傷害保険

事故で自分や同乗者がケガをした場合の補償です。

過失割合に関係なく補償されるため、もらい事故などでも安心できるのが特徴です。

車両保険

事故やトラブルによる自分の車の修理代を補償する保険です。
車が壊れた場合やいたずらをされてしまった際の修理代や盗難にあったときにも保険金が支払われます。

新車や高額な車では重要性が高い一方、年式の古い車では外して保険料を抑える選択もあります。

個人賠償特約

個人賠償特約は、自動車事故以外の日常生活の事故で他人に怪我をさせてしまったり、他人の物を破壊してしまったなどで、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償されます。

記名被保険者本人だけではなく、同居家族や別居している未婚の子供が賠償責任を負った場合も補償されます。

相手の怪我・死亡相手の車・もの自分の怪我・死亡自分の車・もの
自賠責保険×××
任意保険

【自動車保険を安くしたい】よく聞く「等級」とは?

ここまで自動車保険の自賠責や任意保険について解説をしてきました。
「無いのも不安か…だけど高いのは困る…」
というのが、ほとんどの人の気持ちだと思います。

そこで、知っていただきたいのが自動車保険の等級についてです。

任意保険には、
「事故を起こさず安全に運転している人ほど、保険料が安くなる仕組み」
があります。
これが ノンフリート等級制度 です。

等級は1等級〜20等級まで

等級は 1等級から20等級 まであり、

  • 等級が高い(数字が大きい) → 保険料が安い
  • 等級が低い(数字が小さい) → 保険料が高い

という関係になっています。

等級はどう決まるのか

原則は、6等級(または7級)からスタート。初めて車を持つ人は、まずここから始まります。

1年間、保険を利用する事故がなければ、翌年度の等級は1つ上がる仕組みです。一方で、事故などで保険を使った場合は原則として3等級下がります。

無事故を心がけることで等級が上がっていくので、安全運転でいきましょう!

自動車保険と税金の関係は?

所得控除はない!

生命保険や地震保険は、保険料控除をされるのですが、自動車保険については特別な所得控除はありません。

ただし、個人事業主の場合は経費にできる

事業で車を利用している場合、経費にすることができます。

プライベートと按分している場合は、仕事で使った分だけです。その場合、走行距離などをメモを取るなど、きちんと証拠を残しておきましょう。

保険金を受け取った場合は?

保険金をもらった場合もあるでしょう。

修理代の補填として受け取る保険金は、非課税です。
個人(事業をしていない方)の場合は、課税対象にならないので、確定申告も不要です。

個人事業主の場合は車の修理代を必要経費にしているため、確定申告が必要です。

まとめ

「保険は使わないとモッタイナイ!」という人もいますが、何もなく、無事に過ごせるのが何よりの幸福です。

20年ほど前ですが、駐車場代のおつりの数百円を車内に置いていたら、その数百円を盗もうとした人によって窓を破損されてしまったことがあります。犯人が盗もうとしたのは数百円だったのに、家族は保険会社とのやり取りやら、修理やらですごく手間をとられました。

事故だったらもっと話は深刻ですよね。

何もないのが一番ではありますが、もしもの時のために、必ず自賠責保険を、そして任意保険に入りましょう。

皆様のご多幸と、安全運転を祈願して、締めくくらせていただきます。

投稿者プロフィール

YFPクレアグループ
YFPクレアグループ
税理士法人、行政書士法人、社労士事務所などのグループです。
税制は複雑化していく一方で、税理士を必要としない人々の税に関する知識は更新されていない…と感じ、より多くの人が正しい税知識を得て、よりよい生活をしてもらえたらいいなぁと思って開設したサイトです。専門用語には注釈をつけたり、いつも払っているだけの税金のその先も知ってもらえたら嬉しいです。

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