
個人事業主は節税のために経費入れ放題!と思ってる人、あぶないよぉぉ??
フリーランス(個人事業主)の賃貸審査が厳しいのは、よくある話です。
その中でも、現場でよく見る“詰みパターン”がこれ。
「税金を減らしたくて経費を入れまくる → 所得が低い → 審査に落ちる」
これ、税務調査とか以前に、日常のライフイベントで普通に詰みます。
結婚や子供の教育など、色んなシーンで困ることになるので身に覚えがある人は要注意!
経費の入れすぎて詰むのはこんなものがある!
- 自宅を借りる
- オフィスや作業場、店舗などを借りる
- 住宅ローンを借りる
- 新しいクレジットカードを作る
その他、収入を証明しないといけないシーンで困る可能性あります。
1. 審査で見られているのは「売上」じゃなくて「所得」です
賃貸でも住宅ローンでも、審査で重視されるのはざっくり言うと
- 返せるか(返済能力)
- 途切れにくいか(安定性)
この根拠資料として出されるのが、確定申告書(控え)です。
そして確定申告書で見られるのは、華やかな売上よりも、最終的に残った所得(利益)側。
つまり、“節税の成果”がそのまま“信用の数字”になるわけです。
仮に売上が1000万円だったとしても、経費をたくさんいれて結果的に所得が100万円の場合、900万円は仕事でつかった経費で、100万円しか儲けはない…ということです。
2. 「税金払いたくない」は分かる。でも、その所得で生活できる?
税金を抑えたい気持ちは分かります。
でも、審査の世界ではこう見られます。
- 所得が低い=生活に余裕がない可能性が高い
- 収入変動がある=さらに厳しめに見る
- 安定性が弱い=保証会社が嫌う
結果、家賃でも住宅ローンでも“落ちる確率が上がる”。
特に住宅ローンは、金利が安い時期に動きたいのに、申告所得が低いと入り口で弾かれます。
経費は売上を作るために直接必要な出費を指す言葉です。なので、プライベートの出費は経費に含みません。
3. 本当にあった、住宅ローン通らず、修正申告の依頼
実際に、弊社(税理士事務所)にあった問合せで、修正申告3年分をしてほしい…という依頼がありました。
詳しくお話を聞きに行くと、住宅ローンがすごく安い時期だったので、そのタイミングのうちに、家を建てよう!と思った個人事業主の夫さんと専業主婦の奥さん。でも、通らなかった。仕事はしているのに!だから修正申告をしてください。
というのが依頼の内容でした。
見させてくれた確定申告の写しは、最終的な所得が100万円以下になっており、
「これは銀行からしたら年間で100万円以下で生活している夫婦…と見られているってことですよ?」
と、伝えると、ショックを受けた顔をしていました。
聞けば、経費にすれば税金が減るからと、夫婦で飲み歩いてはそれを経費にしていたそうです。
夫婦で飲んでいるのでしたらそれは経費にはなりませんね…
で、さらに問題なのは、そのご夫婦、確定申告が終わった後、領収書類も全部捨ててしまってて1枚も残ってない!とのこと。
もうそんな状態で確定申告なんてできないですよね…
まったく根拠もない状況ですから…銀行取引からわかるものだけで、あとはほぼ経費無し…でしか弊社では確定申告はお引き受けできない。とお伝えしました。税理士として、偽りの確定申告をするわけにはいきませんからね。
そんなわけで弊社ではお引き受けできなかったのですが、印象に残る出来事でした。
4. 「税務調査が来るかどうか」より、先に社会生活で詰む可能性アリ!
よく「税務調査が来なければ大丈夫」と思われがちなんですが、現実は逆です。
税務調査の前に、
- 賃貸の審査 → 結婚して新居に引っ越し!…ができない!ということも…
- 住宅ローン → 住宅ローンの審査が通らない!ということになります
- カード審査 → カードが作れなくなります
- 事業融資 → 「いざ」というときに痛い目みます
- リース・割賦→ 機械なども借りられなくなります
こういうところで、まず“信用スコア”として効いてきます。
そして、確定申告書は“自分で作った公的な成績表”です。
盛るのも危ないですが、下げすぎても人生のイベントで思う通りにいかなくなります。
5. 経費は正しく理解し、適正に入れよう!
大事なのは、節税を否定することではありません。
まず、経費というものを正しく理解しましょう!
経費とは
ここで重要なポイントは
- 直接性…売上に直結する!ということ。
- 必要性…それがないと事業が成り立たない!ということ
- 客観性…客観的に見ても正しい!ということ
- 収益性…収益と経費は表裏一体!
この4点が揃っている出費かどうか・・ということです。
具体的な例ですが、スポーツジムの会費はモデルやスポーツ選手なら認められますが、塾の先生をしている人が「細身で格好よくないと仕事が取れない」という程度では経費にはできません。直接性、必要性、客観性に欠けるからです。太っていても分かりやすい先生ならば人気出ます。太っていても清潔感があれば癒し系などともいわれます。
また、夫婦や友人で飲みに行くのは直接性も必要性もありません。
なので、経費にはなりません。
毎年のように確定申告シーズンになると、ディズニーランドの領収書が弊社に送られてくるのですが、
「元気になって、また働けるから福利厚生のようなもの!」とおっしゃられることがあるのですが、ほかに赤の他人の従業員がいてその人も同じように会社の経費でディズニーランドに行けるならまだ争点はありますが、完全に一人の個人事業主だったり、家族だけの場合はそれはプライベートの出費…と判断されます。
必要性が特にない。と判断されます。
正しい経費判断は、あなたを救います。
税理士が口をそろえて言うのですが、
「節税を勤しむ会社より、納税をしちゃう会社の方が儲かる(お金が残ってる)」
6. 家を買う予定があるなら「所得設計」を先にやる
もし今後、
- 家を買いたい
- より良い住環境へ引っ越したい
- 子どもの環境を整えたい
- 事業融資も視野に入れている
こういう予定があるなら、節税は「今年だけ安くする」ではなく、数年単位の設計が必要です。
特に住宅ローンは、直近1年だけでなく、複数年の推移を見られる場面もあります。
“安い金利のうちに”と思っても、申告所得が低すぎるとそもそも席に座れません。
まとめ!
今現在、個人事業主の方も、これから事業や副業をはじめてみようかな?という方も、いらっしゃるかと思います。
世の中には、かなり無理のある解釈をしている人がいたりもして、偽情報もあります。
きちんと判断をしていくことが大事です。困ったら税理士に相談しましょう。
投稿者プロフィール

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税理士法人、行政書士法人、社労士事務所などのグループです。
税制は複雑化していく一方で、税理士を必要としない人々の税に関する知識は更新されていない…と感じ、より多くの人が正しい税知識を得て、よりよい生活をしてもらえたらいいなぁと思って開設したサイトです。専門用語には注釈をつけたり、いつも払っているだけの税金のその先も知ってもらえたら嬉しいです。
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