YouTuber

開業届出してないし、バレないよね!?

そんな不安を抱えているYouTuber(卵)さん、けっこう多いのではないでしょうか。

結論から言いましょう。
バレます。
しかも思っている以上に、しっかりバレます。

Googleは正直者?それとも密告者?

YouTuberの収益は「Google」から支払われます。支払い元はシンガポールの Google Asia だったり、日本のグーグル合同会社だったりと国際色豊か。

でも、国際色豊かでも「税務署への報告」は日本式。
グーグル合同会社は、日本の税務署に支払調書を提出します。

つまり、「誰に、いくら払ったか」を、しっかり報告しているわけです。
Googleは親切なのか、税務署のスパイなのか…判断はお任せします(笑)。

マイナンバーで丸裸!?

収益化に成功すると、今度はマイナンバーの入力を求められるようになります。
あれが実はポイント。

マイナンバーを通じて、「〇〇さんはYouTubeで△△円稼ぎました」と税務署に伝わる仕組みになっています。
「顔出しNG」チャンネルでも、税務署にはちゃんと顔(名前)がバレているのです。

「海外からの振込だからセーフ!」は都市伝説

「Google Asiaからの振込だから日本の税務署は知らないでしょ?」という声も聞きますが、それは甘い考え。
海外からの送金だって、銀行経由でガッチリ記録に残ります。
むしろ「なんで海外から毎月入金あるの?」と、銀行のシステムや税務署のチェックで目立つ要因にすらなりえます。

税務署のスキルはプロ

税務署は、言わば「無申告発見ゲームのプロゲーマー」。

  • 支払調書
  • 住民税のデータ
  • マイナンバー情報
  • 金融機関の入出金

これらを組み合わせて「隠しステージ(隠し副収入)」を発見するのが得意です。
素人YouTuberが「バレないだろ」と思っても、プロゲーマー相手にかくれんぼして勝てるでしょうか?

しかも、国家権力もバリバリある「運営側」でもあるので、隠し通せるとは思わない方が良いです。

YouTuberの税務調査事例

申告が必要なのに、申告をしていない無申告の人には、税務調査のお尋ねがきます。

2023年には、YouTuberが約3,600万円の広告収入を無申告にしていた事例が報道されました。
関東信越国税局が行った税務調査の過程で、以下のような事実が確認されています。

  • パソコンの押収:YouTuberが使用していたパソコンが調査対象となりました。
  • メールの開封記録:「申告が必要である」という趣旨の通知メールを受け取り、開封していたことが確認されました。
  • 閲覧履歴の確認:YouTube上で「無申告で税務調査が来た場合の対応方法」などの動画を視聴していた履歴が確認されました。

これらの事実から、税務署は「申告義務を知りながら意図的に隠した」と判断し、重加算税(最大40%の加算税)を含む約700万円の追徴課税を行いました。

皆さんもこのコラムを読んだ!ということは、もう知ってしまったので無駄に逃げようとするのはやめましょう。

なお、税務調査は1年無申告程度では来ません。5年間分まとめて来ると思っておいたほうが良いです。
もし今、無申告なら、泳がされてるだけ…程度に思っておきましょう。

まとめ:申告しないと“ゲームオーバー”

YouTuberの収益は、Googleから税務署にバレる仕組みがきっちり用意されています。
「こっそり副業だから…」と思って申告しないと、数年後に突然“追徴課税”というラスボスが登場するかもしれません。

YouTubeの再生回数より、税務署のチェックのほうが確実に当たります。
正しく申告して、安心してチャンネル運営を続けましょう!

投稿者プロフィール

YFPクレアグループ
YFPクレアグループ
税理士法人、行政書士法人、社労士事務所などのグループです。
税制は複雑化していく一方で、税理士を必要としない人々の税に関する知識は更新されていない…と感じ、より多くの人が正しい税知識を得て、よりよい生活をしてもらえたらいいなぁと思って開設したサイトです。専門用語には注釈をつけたり、いつも払っているだけの税金のその先も知ってもらえたら嬉しいです。

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