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はじめに:マイカー通勤手当の非課税限度額が変わります

マイカー通勤をしている人にとって、通勤手当は毎月の給与に関わる身近なお金です。

令和8年度税制改正により、マイカーや自転車などで通勤している人に支給される通勤手当について、非課税限度額の見直しが行われました。

ただし、今回の改正は「会社からもらえる通勤手当が必ず増える」という話ではありません。あくまで、会社から支給される通勤手当のうち、所得税がかからない上限額が見直されたという内容です。

この記事では、マイカー通勤をしている人に向けて、自分に関係がある改正なのか、手取りに影響があるのか、会社に何を確認すればよいのかをわかりやすく解説します。

通勤手当は、いくらまで非課税になる?

会社から支給される通勤手当は、一定額まで所得税がかかりません。

ただし、通勤手当という名前で支給されていれば、いくらでも非課税になるわけではありません。マイカーや自転車などで通勤している人の場合、片道の通勤距離に応じて、1か月当たりの非課税限度額が決められています。

非課税限度額を超えて支給された部分は、給与として課税対象になります。

今回の改正で変わること

今回の改正で、特に注目したいポイントは次の3つです。

  • 片道65km以上の遠距離通勤者の非課税限度額が引き上げられた
  • 一定の駐車場代について、月5,000円まで非課税限度額に加算できるようになった
  • 高速道路などの有料道路代がある場合は、距離区分の限度額と合わせて判定する

令和8年4月1日以後に支払われるべき通勤手当について適用されます。

自分は対象?チェックリスト

次に当てはまる人は、今回の改正が関係する可能性があります。

  • 片道65km以上のマイカー通勤をしている
  • 会社から駐車場代の補助を受けている
  • 駅まで車で行き、そこから電車やバスに乗り換えている
  • 高速道路などの有料道路を使って通勤している
  • 通勤手当の一部が「課税」として扱われている

一方で、片道65km未満で、駐車場代や有料道路代の補助も受けていない場合は、今回の改正による影響は限定的です。

駐車場代はどこまで対象になる?

今回の改正では、一定の要件を満たす駐車場等の料金について、月5,000円まで非課税限度額に加算できるようになりました。

ただし、駐車場代であれば何でも対象になるわけではありません。

対象の駐車場

  • 勤務先の周辺にある駐車場
  • 通勤のために利用する駅や停留所の周辺にある駐車場
  • 車で駅まで行き、そこから電車・バスに乗り換えるための駐車場

対象外の駐車場

  • 自宅の駐車場
  • 自宅近くに借りている駐車場
  • 通勤とは関係のない私用目的の駐車場
  • 片道2km未満の通勤者が利用する駐車場

大切なのは、その駐車場が「通勤のために必要な駐車場」といえるかどうかです。

自宅付近に借りた駐車場では、プライベートでも使えるから対象外!
たとえ、通勤のためだけに使う!と会社の人に言っても国税庁が認めてないので不可です。
非課税になるのは5,000円/月なので、割り切って自費で借りましょう。

手取りは増える?

今回の改正により、これまで課税されていた通勤手当の一部が非課税になる場合は、所得税の負担が軽くなる可能性があります。

たとえば、片道65km以上の遠距離通勤者で、通勤手当の一部が課税されていた人は、改正後の非課税限度額に収まることで、課税対象額が減る可能性があります。

ただし、手取りが必ず増えるとは限りません。実際の影響は、会社から支給されている通勤手当の金額、通勤距離、駐車場代や有料道路代の有無、会社の給与計算の方法によって変わります。

また、非課税限度額が上がったからといって、会社が通勤手当そのものを増額するとは限りません。

会社に確認・申請した方がよいこと

マイカー通勤をしている人は、まず自分の給与明細と会社への届出内容を確認してみましょう。

  • 通勤手当がいくら支給されているか
  • 通勤手当のうち、課税扱いになっている部分があるか
  • 会社に届け出ている通勤距離や通勤経路が正しいか
  • 駐車場代を支払っている場合、会社に申請しているか
  • 高速道路などの有料道路を利用している場合、利用区間や料金を届け出ているか

引っ越しや勤務地変更、通勤経路の変更があった場合は、会社に届け出ている内容が古いままになっていないか確認しましょう。

会社が正しく給与計算をするためには、従業員側の届出も大切です。

よくある勘違い

非課税限度額が上がれば、通勤手当も必ず増える?

いいえ。

今回の改正は、あくまで「税金がかからない上限額」の見直しです。
会社が支給する通勤手当の金額は、就業規則や賃金規程など、会社のルールによって決まります。

会社が通勤手当を増やしてくれないのは違法?

非課税限度額が上がったからといって、会社に通勤手当の増額義務が生じるわけではありません。
実際にいくら支給されるかは、会社の規程や雇用契約の内容によります。

自分で確定申告すれば、駐車場代を控除できる?

この制度は、会社から支給される通勤手当の非課税限度額の話です。
自分で支払った駐車場代を、会社員が確定申告で自由に控除できる制度ではありません。

給与明細を見てもよくわからない場合は?

給与明細の表示方法は会社によって異なります。
通勤手当が課税扱いになっているか、非課税扱いになっているかがわからない場合は、勤務先の総務・経理担当者に確認しましょう。

まとめ:まずは通勤距離・給与明細・会社への届出を確認しましょう

今回の改正は、マイカー通勤をしている人すべてに大きな影響があるわけではありません。

特に関係しやすいのは、片道65km以上の遠距離通勤をしている人、会社から駐車場代の補助を受けている人、高速道路などの有料道路を使って通勤している人です。

非課税限度額が上がれば、これまで課税されていた通勤手当の一部が非課税になる可能性があります。ただし、通勤手当そのものが自動的に増えるわけではありません。

まずは、自分の通勤距離、給与明細、会社に届け出ている通勤経路や駐車場代の内容を確認してみましょう。

投稿者プロフィール

YFPクレアグループ
YFPクレアグループ
税理士法人、行政書士法人、社労士事務所などのグループです。
税制は複雑化していく一方で、税理士を必要としない人々の税に関する知識は更新されていない…と感じ、より多くの人が正しい税知識を得て、よりよい生活をしてもらえたらいいなぁと思って開設したサイトです。専門用語には注釈をつけたり、いつも払っているだけの税金のその先も知ってもらえたら嬉しいです。

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