「医療費控除って、なんだか難しそう…」
「レシートも多いし、パソコンを開いて気合いを入れないとできなさそう…」
そんなイメージ、ありませんか?
実は私自身も、最初はそう思っていました。
ですが、出産のときに医療費控除の確定申告をした際は、スマホで、ソファーに寝ころびながら、30分ほどで完了しました。皆さんにはもっと早くできるように解説します!
もちろん、事前に必要なもの(源泉徴収票や医療費の情報など)を手元にそろえておくことは大切です。
でも逆にいえば、そこさえ準備できれば、医療費控除は「思っているよりずっと取り組みやすい」手続きです。
この記事では、はじめての方でも迷いにくいように、
「スマホで完結できる医療費控除のやり方」 を、会社員の方向けにやさしく解説します。
- 何を準備すればいいの?
- 家族分はまとめていいの?
- 通院の交通費は入る?
- どこまでが対象になるの?
こうした「つまずきやすいポイント」も、順番に確認していきましょう。
先に結論!スマホで医療費控除する全体の流れ(5ステップ)
医療費控除は、いきなり申告画面を開くよりも、先に全体の流れを知っておくとスムーズです。
やることは多そうに見えますが、実際は次の5ステップで進みます。
【事前準備】家族分も含め、対象になる医療費を集める
まずは、1年間にかかった医療費を集めます。
ポイントは、自分の分だけでなく、家族分も確認することです。
たとえば、次のようなものが対象になる可能性があります。
- 病院・歯科の診療費
- 治療のための薬代
- 通院のための電車・バス代
- 出産に関する一定の費用 など
この段階では、「これは絶対対象」「これは絶対対象外」と細かく悩みすぎなくて大丈夫です。
まずは候補を集めることを優先しましょう。
もし、既にマイナンバーカードを保険証として使っていたら、マイナポータルから医療費の情報を取ってこれます。マイナポータルアプリをスマホに入れておけば確定申告の最中に引っ張ってこれます。
なので、その場合はマイナポータル以外の出費…例えば公共交通機関の交通費などを集めておけば大丈夫です
必要なものをそろえる
医療費の整理ができたら、申告に必要なものを手元にそろえます。
ここであわせて、マイナポータル連携がオススメです。
スマホにマイナンバーカードを入れられたり、医療費のデータを持ってこれるので自分で集計がほとんどいりません。
主に準備したいものは、次のとおりです。
- 源泉徴収票(勤務先でもらう。スマホでやるなら紙に印刷しておくと便利)
- 医療費の情報(領収書、医療費通知、まとめたメモなど)
- マイナンバーカード
- マイナンバーカード対応のスマホ(マイナポータルのアプリを入れる)
- 還付金を受け取る口座情報
スマホで確定申告書を作成する
準備ができたら、スマホで確定申告の作成を進めます。
会社員の方は、基本的に次の流れで入力していくイメージです。
親切に案内をしてくれるので
- 控除の項目で「医療費控除」を選ぶ(ふるさと納税もこの時選びます)
- マイナポータル連携で医療費通知情報を取り込む
- 給与の情報を入力する(源泉徴収票をスマホカメラで撮影でOK)
- 自動入力されない分を追加で入力する
- 還付先口座などを入力する
事前準備リスト
まずはこれだけ!必須チェックリスト
- 源泉徴収票(勤務先から受け取ったもの)を用意した
- 1年分の医療費の情報を集めた(領収書・医療費通知・メモなど)
- 家族分の医療費も確認した
- 保険金などで補てんされた金額(出産育児一時金、医療保険の給付金など)を確認した
- 通院交通費(電車・バスなど)のメモ
- マイナンバーカードを用意した
- マイナンバーカード対応スマホを用意した
- 還付金の受取口座情報(口座番号が分かるもの)を用意した
- (使う場合)マイナポータル連携を使うか決めた
- (使う場合)マイナポータルの利用準備を確認した
- (家族分も連携する場合)代理人設定の要否を確認した
準備するものをやさしく解説(何のために必要?)
1. 源泉徴収票
会社から受け取ります。場合によってはマイナポータルで受け取る場合もあります。紙に印刷して置いた方がやりやすいです。
PDFだと
2. 医療費の情報(領収書・医療費通知・メモ)
医療費控除は、「いくら払ったか」「誰の分か」「どこに払ったか」を確認しながら入力します。
保険証をどこでいくら使ったか…という記録はマイナポータルから持ってこれますが、それ以外で該当するものも集めておきましょう。
- 病院・歯科・薬局の領収書
- 通院交通費の記録
- (沢山ある場合は)国税庁が出してる医療費集計フォームにあらかじめ入力してスマホに入れておく
家族分のマイナポータルの医療費の情報を使いたい場合は代理人設定が必要です。
3. 保険金などで補てんされた金額の確認
医療費控除では、支払った医療費の全額をそのまま入れるのではなく、
保険金などで補てんされた分は差し引いて考える場面があります。
たとえば、出産や入院がある年は、次のようなものを確認しておくと安心です。
- 出産育児一時金
- 民間の医療保険の給付金
- 入院給付金 など
ここを入れ忘れると、あとで修正が必要になることがあるため、先に確認しておくのがおすすめです。
4. マイナンバーカード+対応スマホ
スマホでe-Taxを使う場合、マイナンバーカードと対応スマホは重要です。
「マイナポータル」というアプリをダウンロードして、マイナンバーカードを取り込んでおくとスムーズです。パスワードを忘れていなければ設定自体は3~5分程度で終わりますが、使えるようになるまでに長いと10分ほどかかることもあるそうです。
カードの読み取りができないと途中で止まりやすいので、事前に確認しておきましょう。
医療費控除の対象・対象外
医療費控除の対象
- 病院・歯科の診療費、治療費
- 治療のための医薬品代(処方薬・治療目的の購入)
- 通院のための電車・バス代(通常必要な範囲)
- 入院費の一部として支払う食事代(一般的には対象)
- 出産関連の一定費用(妊婦健診、検査、通院費など)
- 公共交通機関の利用が難しい場合のタクシー代(例:出産時など)
対象外になりやすいもの
- 美容目的の施術・整形費用(容姿を美化する目的など)
- 健康診断・人間ドックの費用(原則)
- 予防接種(予防目的)
- 自家用車のガソリン代・駐車場代(通院でも原則対象外)
- 入院時の寝巻き・洗面具など身の回り品の購入費
- 外食・出前など(入院費とは別のもの)
- サプリメント代(健康増進目的)
医療費控除をスマホで確定申告をする方法
事前準備が完了したら、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から手続きを行いましょう。
確定申告書等作成コーナーから「作成開始」
まず、国税庁の確定申告書等作成コーナーから「作成開始」ボタンをタップします。
作成する申告書等の選択
会社員の方が医療費控除をする場合は「所得税」を選択
個人事業主などの確定申告をする義務がある人は「決算書・収支内訳書」を選択
提出方法等に関する質問
ここでマイナンバーカードの確認があります。
マイナポータルアプリ
マイナポータルアプリを入れていたら、ここで遷移します。
まだの場合は、ここでダウンロードできます。
e-taxの登録状況の確認
既にe-taxを利用している人はここに名前や住所が表示されるので確認しましょう。
マイナポータルへ移動
マイナポータル連携の画面で、取得情報の選択で、「申告する方本人の情報を取得しますか。」と「家族分(被代理人)の情報を取得しますか」と表示されます。
マイナポータルへ移動します。
(何回もマイナポータルでログインを繰り返します。FaceIDなどの人体認証が便利です)
控除証明書等の取得
マイナポータルから得られる証明書を選びます。
もし、医療費控除だけではなく、ふるさと納税もしていたらここで選びましょう。ここでふるさと納税がない場合はふるさと納税を行ったサイトから申請で超カンタンにできます。1分ぐらいで終わる作業なのでぜひ!
楽天の場合はココに説明があります。
本人情報の確認
申告する所得の選択する画面です。
会社員なら給与をチェック。個人事業の収入や不動産収入、株の売却や配当などもここでチェックを入れます。
【収入等入力】収入や所得金額を入力
源泉徴収票はカメラで撮影すると入力されます。
正確に入れてくれますが、まれに抜けモレがあったので、必ずチェックしましょう。
なお、パソコンの画面に表示させて、スマホで写真を撮る…という方法をやるとよく抜けます。
せっかく年末調整で控除された内容も、ここで抜けると控除されなくなってしまいますので必ずチェックを!
【控除等入力】支出に関する控除の入力
社会保険料などの入力が続きます。源泉徴収票を正しく反映できていたら入力されているはずです。
医療費控除の部分に来たらそこをタッチ。
マイナポータルのデータ取得分の医療費が表示されます。
さらに追加をする場合は下にスクロールすると「追加入力分の医療費」と出てきます。
医療費領収書等を基に入力するか、医療費集計フォームを利用するの2択ができます。
医療費領収書等を基に入力する…医療費をまとめて入力する
医療費集計フォームを利用する…国税庁が出しているフォーム(エクセル)にあらかじめ入力してファイルを読み込む
【その他の入力】間違いがないかチェックする画面です!
今まで、源泉徴収票では見えてこなかったかもしれませんが、色んなものが表示されます。
最初に、還付額。(ちょっと嬉しい気持ちになります。)
そのあと、給与所得の情報や所得から差し引かれる所得控除、税額控除など。
意外とじっくり見ると新発見がある人もいるかもしれません。
ぜひ、じっくり見てみてください。
【その他入力】還付金の受け取り方法
還付金を受け取る口座を決めましょう。
公金受取口座をあらかじめ登録しておくと、確定申告の還付はもちろん、給付金なども早く忘れずに受け取れるので一つ登録しておくのもお勧めです。
最後にe-taxによる電子交付か郵送による書面交付のどちらかを選べます。
特に送る書類がない人はe-taxが簡単です。ここまで頑張ったんですから!!
【その他入力】財産債務調書の提出要件の確認など
10億円以上の財産を所有するかたはここでチェック。ない人はスルー
住民税に関する事項の選択・入力画面も確認。最後に住所や名前が間違いないかを確認したら…もう少しです!
マイナンバーを入力して送信!!
あともうちょっとです!!
申告書をダウンロードして保存しておきましょう!
後日、確定申告の申告書のコピーなどを要請されるケースもあります。(ローンを借りるなど)
めったにないですが、税務署から電話がかかってくることもあるので、保存はしておきましょう!
それで確定申告はおしまいです!還付が決まったら、はがきが届きます。
【まとめ】準備しておけば30分で終わるのでぜひ!
会社員の方にとっては「確定申告」は極めて面倒で縁遠いもの…とお考えの方も多いと存じます。
ですが、スマホの画面を見てみると・・・アラ!意外と見やすくて入力もしやすい!
ソファに寝ころびながら、質問に答えていくだけで、数千~万円のキャッシュバックがある!ってちょっと嬉しい。
注意が必要なのは、既に引かれてる控除を忘れないこと!
- 生命保険料控除、地震保険控除などの年末調整で既に控除されたものの入力を忘れてないか?
- ふるさと納税をワンストップ特例を使った場合は、必ず確定申告でも入力すること!
この2点を絶対忘れないように!!ココだけはご注意ください!
投稿者プロフィール

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税理士法人、行政書士法人、社労士事務所などのグループです。
税制は複雑化していく一方で、税理士を必要としない人々の税に関する知識は更新されていない…と感じ、より多くの人が正しい税知識を得て、よりよい生活をしてもらえたらいいなぁと思って開設したサイトです。専門用語には注釈をつけたり、いつも払っているだけの税金のその先も知ってもらえたら嬉しいです。
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